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オイルマネーの影響でラマダン期間は株価下落?明け後に上昇?最近はどうでしょう。

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石油産出国の投資資金「オイルマネー」は、かつて国債(とくに米国債)や株、コモディティ商品などの価格に大きな影響力を持っていました(あくまで推測であり誰も実際の資金の動きを知る者はいなかったようですが)。

株式市場ではイスラム教徒の重要な祝祭期間であるラマダンに特徴的な動きがみられるというのが定説でした。

「ラマダンの期間は積極的な投資が控えられるため、オイルマネーの流入が減少し、価格が下がりやすく、ラマダン明け後に上昇する」というものです。

しかし近年は原油価格が下落し(2018年6月7日現在3年半ぶりにガソリン価格が150円超と話題になっていますが)、オイルマネーは急速に細っているといわれます。

果たしてこうした変化が日本の株価にどのような影響を与えているのでしょうか。2011年以降のラマダン期間前後約1ヵ月を含めた日経平均株価の動きから、その特徴を探ってみました。

 

2011年のラマダンと日経平均株価

2011年のラマダンの初日は8月1日、終日は8月29日です。この間1113.66円11.2%下落(赤点線)しています。一方空けて3日間は上昇トレンド(橙点線)にありましたが、すぐに下降(青点線)を見せています。説のとおりといえるかは微妙なところです。

ところで初日前にすでに下降トレンド(青点線)を見せているところにご注目ください。これはラマダン下落を読んだ利確の動きを示すものでしょう。

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出典:[日経平均株価]日経平均プロフィル アーカイブ 作図:トレマト

 

2012年のラマダンと日経平均株価

2012年のラマダンの初日は7月20日、終日は8月18日です。ラマダンが始まって数日は下落しましたが、すぐにV字回復し、結局初日の終値から492.63円5.7%上昇(赤点線)しています。また明け後には明らかな下降トレンドを見せました。こちらはラマダン節とは真逆の結果となりました。

しかしラマダン前に説を読んだ利確と思われる下降トレンドが見られるのは前年と同じです。

ラマダン入り後、十分に下げたと認識した投資家が一斉に買いに動き、相場をつくった模様です。

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出典:[日経平均株価]日経平均プロフィル アーカイブ 作図:トレマト

 

2013年のラマダンと日経平均株価

2013年のラマダンの初日は7月9日、終日は8月7日です。ラマダンが始まって数日は上昇しましたが、すぐに腰折れ、結局初日の終値から647.96円4.5%下落(赤点線)しています。一方明け後の約3週間は下降トレンドです。ラマダン説の立証はこちらも微妙なところです。

ただしラマダン初日の前の動きは今回も利確がポイントです。およそ3週間の上昇トレンドの後、ラマダンが始まる前日が長い陰線で終わっています。翌日からまた上昇へと続くので、この陰線はオイルマネーの利確によるものではないかと思われます。

ところで2011年から3年連続でラマダン明け後、期間中のトレンドとは逆の終値がサポートされていることにお気づきでしょうか。

たとえば2011年は期間中下落トレンドでしたが明け直後に上昇しています。

2012年は期間中上昇トレンドでしたが明け後大きく値を崩しています。

そして2013年は概ね下落トレンドでしたが1ヵ月以内に値を戻しています。

こうした動きは翌年以降も続きます。

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出典:[日経平均株価]日経平均プロフィル アーカイブ 作図:トレマト

 

2014年のラマダンと日経平均株価

2014年のラマダンの初日は6月29日、終日は7月27日です。ラマダン初日の終値から295.77円2.0%上昇しています。一方明け後は数日上昇を見せましたが、すぐに下降トレンドへと腰折れました。ラマダン説の立証は今年も微妙なところです。

ただしラマダン入り前には前日に最大の陰線を見せるなど数日の下降トレンドがありました。こちらも利確の動きでしょう。

ラマダン期間中は上昇トレンドでしたが、その後いったん大きく値を崩しています。

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出典:[日経平均株価]日経平均プロフィル アーカイブ 作図:トレマト

 

2015年のラマダンと日経平均株価

2015年のラマダンの初日は6月18日、終日は7月16日です。ラマダン初日の終値から609.3円3.0%上昇しています。ラマダン期間中は上昇下降を繰り返し、一時大きく値を崩す場面もありました。明け後も方向の定まらない動きとなっています。

ただしラマダン前は例年どおり利確と思われる動きが見えます。

またラマダン中は上昇で終わりましたが、2週間ほどでその値を割りました。

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出典:[日経平均株価]日経平均プロフィル アーカイブ 作図:トレマト

 

2016年のラマダンと日経平均株価

2016年のラマダンの初日は6月18日、終日は7月16日です。この年も期間中は激しく上下しました。結局初日の終値から910.7円5.5%下落で終わっています。また明け後は一時下落を見せましたが、その後大きく上昇トレンドを描いています。ラマダン節通りの動きとなりました。

ラマダン前の利確と思われる動きも例年どおりです。

またラマダン中は概ね下落トレンドでしたが、明け後には大きく値を上げています。

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出典:[日経平均株価]日経平均プロフィル アーカイブ 作図:トレマト

 

2017年のラマダンと日経平均株価

2017年のラマダンの初日は5月27日、終日は6月25日です。この年は上下した後、初日の終値から450.1円2.3%の上昇となりました。また明け後は下降トレンドを描いています。ラマダン節とは真逆の動きとなりました。

ラマダン入り前日は利確と思われる陰線になっています。

ラマダン期間中は概ね上昇トレンドでしたが、1ヵ月以内に値を崩しています。

ramadan2017

出典:[日経平均株価]日経平均プロフィル アーカイブ 作図:トレマト

 

2018年のラマダンと日経平均株価

2018年のラマダンの初日は5月16日、終日は6月14日です。今年もジグザグを描いていますが、ラマダン入り前は急激な上昇となったためか、前日にしっかり利確と思われる陰線が現れました。

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出典:[日経平均株価]日経平均プロフィル アーカイブ 作図:トレマト

 

まとめ

各年の動きを追う中で何度も繰り返しているので、すでにお気づきと思いますが、最後にポイントをまとめておきます。

ここがポイント

「ラマダン期間は株価下落、明け後に上昇」説はすでに過去のもののようです。必ずしもそうとはなりませんでした。

ここがポイント

ラマダン入りの前には必ず下落局面が見られました。前日が陰線で終わったのは8回中6回75%の確率です。ラマダン説を読んだ利確の動きと思われます

ここがポイント

理由はわかりませんが、ラマダン終日の終値に対して明け後1ヵ月以内に期間中のトレンドとは逆の動きで終値を戻しています。

ラマダンは毎年およそ11日早まります。来年は5月5日から6月3日まで。2番目と3番目の興味深い傾向はこれからも続くのか、今後も注視していきたいと思います。

 

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