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節分天井彼岸底に確率8割5分の新事実!過去26年間のデータを調べてわかったこと

 

株式相場のアノマリーとして「節分天井彼岸底」とよく言われます。すでに多くの先達がこれを否定しています。しかしそれでも何か手掛かりはないでしょうか。

 

節分天井彼岸底の意味とは

まず「節分天井彼岸底」の言葉の意味を確認してみましょう。

節分天井、彼岸底とは、節分(2月上旬)に高値をつけて、彼岸(3月中旬)に安値をつけるということです。 新春相場が1月いっぱい続いて節分のころまで上昇して、その後は3月決算に向けて調整して下落するという相場の動きを表しています。

出典:「節分天井、彼岸底」とは|ケンミレ

なるほど背景には「新春相場の息切れ」があるとのことです。

 

実際の株価の動きはバラバラ

実際の株価の動きを見ると、確かに目立った傾向はないようです。

2012年から2018年の1月年初から4月末日までの日経平均株価の終値を検証してみました。

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データ出典:[日経平均株価©日本経済新聞社]日経平均プロフィル 作図:トレマト

各年の日程が微妙にズレているのでおよその幅でご覧ください。

4月末までの4ヵ月間では、「節分頃」の株価が必ずしも「天井」にあるわけではなく、「彼岸頃」の株価が必ずしも「底」にあるわけではありません。

先輩方がアノマリーを否定する根拠はここにあるようです。

 

節分と彼岸の日経平均株価は

 

では視点を少し変えてみましょう。

[st-midasibox title=”ここがポイント” fontawesome=”fa-bullhorn” bordercolor=”#000000″ color=”#ffffff” bgcolor=”#faebd7″ borderwidth=”3″ borderradius=”0″ titleweight=”bold”]「節分天井彼岸底」を「節分より彼岸は安値」と再定義します[/st-midasibox]

「新春相場の息切れ」という原理を維持し、節分より彼岸が安くなれば説成立とするわけです。

この説を検証するため以下のグラフを作成してみました。

setsubun2019_01

データ出典:[日経平均株価©日本経済新聞社]日経平均プロフィル 作図:トレマト

1993年から2018年までの日経平均株価(終値)です。

各年につき「節分(緑)」と「彼岸(紫)」の棒グラフになっています。

「節分(緑)」は前年末の日経平均株価(終値)を基準にした節分(2月3日あるいは直前営業日)時の終値の騰落率(%)です。前年末より上昇していれば棒グラフは上に、前年末より下落していれば棒グラフは下に伸びます。

「彼岸(紫)」は節分(2月3日あるいは直前営業日)時の日経平均株価の終値を基準にした彼岸期間(3月20日あるいは3月21日を中日とした前後3日を含む7日間)の日経平均株価の終値最安値の騰落率(%)です。節分より彼岸期間中に上昇していれば棒グラフは上に、節分より下落していれば棒グラフは下に伸びます。

 

節分で早くも失速したら彼岸は?

 

前章のグラフで「節分(緑)」の棒グラフに注目すると、前年末の終値に比べ節分の終値が下落した年は過去26年間で14回あります。このうち「彼岸(紫)」の棒グラフをチェックすると8回は「節分より彼岸が安値」となりました。5割7分の確率です。

さらに絞り込み★印のついた年に注目してください。

「節分(緑)」の棒グラフで節分の終値が前年末の終値に比べ5%以上下落した年をピックアップしてみましょう。緑の棒グラフが赤点線を下回った印と印の年です。「彼岸(紫)」の棒グラフに目を移すと全7回中印の6回は彼岸中に節分の終値を下回っています。

つまり

[st-midasibox title=”ここがポイント” fontawesome=”fa-bullhorn” bordercolor=”#000000″ color=”#ffffff” bgcolor=”#faebd7″ borderwidth=”3″ borderradius=”0″ titleweight=”bold”]節分の日経平均株価の終値が前年末の終値より5%以上下落したら8割5分の確率で彼岸中にさらに下落する[/st-midasibox]

という傾向が見出されました。

 

イレギュラーな2002年は景気の節目だった

なお1回だけ2002年の彼岸中に節分の株価を15%以上と大きく上回る事象が見られます。この年に何があったのでしょう。

内閣府の年次経済財政報告によると

日本経済は、2000年11月以降、世界的なITバブル崩壊の影響を受けて景気後退局面にあったが、アメリカ経済とアジア経済が回復に向かい、為替も円安となったことを受け、輸出が増加に転じたことを起点に、徐々に明るい動きがみえ始め、2002年1月には底入れをした
出典:平成15年度年次経済財政報告(経済財政政策担当大臣報告)-改革なくして成長なしIII-平成15年10月 内閣府

という記述が見られます。

果たしてどの統計が具体的にそれを示したのか不明ですが、いずれにしろ何かしらの好調がこの時期に確認されたものと思われます。

節分時から彼岸までのおよそ1ヵ月半の間にリスクオンの機運が盛り上がったものと思われます

 

2019年節分のここに注目したい

2019年1月25日現在、日経平均株価(終値)は20773.56円と前年末終値20014.77円より約3.8%上昇しています。このまま大過なく行けば節分時に5%以上下落することはなさそうです。

ただし今年は3月1日の米中貿易協議のタイムリミットが控えています。この交渉の成否によって彼岸時の騰落は大きく左右さゆされるものと思われます。

今年は節分の新しいアノマリーだけでは判断できない難しさがあります。

 

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