お化粧買いとは
機関投資家が運用成績をよく見せようと株価を上昇させる、いわゆるお化粧買い(ドレッシング買い)が決算期末(3月、6月、9月、12月)に行われるとよく言われます。
3月の株価を検証
この説が間違っていなければ年度末の大きな節目である3月の株価が2月の株価を下回ることは少ないはずです。なぜなら景気動向によりリスクオフのトレンドにあっても、それに抵抗し株価を維持、あるいは引き上げようとするはずだからです。本当にそうした傾向があるのか、2018年から2017年まで10年間の日経平均株価を調べてみました。
機関投資家の運用成績は月中の平均値で測られると言われます。そこで各年の2月中の平均値と3月中の平均値を割り出し、その騰落率をグラフにしました。3月の値が2月を上回ればプラス、下回ればマイナスとなります。縦軸の単位は%です。
出典:[日経平均株価©日本経済新聞社]日経平均プロフィル 作図:トレマト
グラフでは
[st-midasibox title=”ここがポイント” fontawesome=”fa-bullhorn” bordercolor=”#000000″ color=”#ffffff” bgcolor=”#faebd7″ borderwidth=”3″ borderradius=”0″ titleweight=”bold”]10年間で8回、高い確率で3月のプラスを実現しています。[/st-midasibox]
果たしてこれがお化粧買いによるものか確定することはできませんが、結果としてそうした影の力を信じてもよい条件が示されたかたちです。
2回のマイナスは歴史的な事件・災害が影響か
ちなみに2008年のマイナスはサブプライム住宅ローン問題が原因かと思われます。
株価はリーマンショックを契機に大幅に下落
2008年における我が国の株式市場の動きは、三つの期間に分けて整理すると理解しやすい。第一は、3月のベアー・スターンズ救済までの時期である。この期間は、サブプライム住宅ローン問題が顕在化した2007年夏以降、世界的な金融不安が高まるなかで株価の下落傾向が続いていた。
このあと同年9月にリーマンショックが発生します。
また2011年のマイナスは同年3月11日に発生した東日本大震災による影響と思われます。
いずれも歴史に残る未曽有の事件・災害であり、機関投資家も大きなリスクオフの波に抗うことはできなかったのでしょう。
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これからの相場を分析
2018年は年明けから好調だった株価も1月末にいったん調整に入りました。2月の相場にこの調整機運がどこまで影響してくるか。とりあえず3月にお化粧買いを入れやすい流れと読んでいます。
こちらの記事もぜひ併せてご覧ください。
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この説を信じればお化粧買いのタイミングは春分の日以降ということでしょうか。
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